カナメからのLINEを
確認する前に、義母から
義母
「息子のケガは自業自得。
コテツちゃんを保健所に
突き出したりしないから、
安心して」
というメッセージに
先に目を通していたので、
腹は立ったけど
冷静でいることはできた。
あんな彼氏でも
いなくなるのはやはり
寂しいものだと感じながら、
その後は過ごしていた。
コテツが傍にいてくれたのが
本当に救いだった。
メッセージをスルーして
5日程経った日のこと。
深夜、突然コテツが
激しく吠え始めた。
普段は静かな夜中にこんな風に
吠えることはない。
何かがおかしい。
私は慌てて目を覚ました。
耳を澄ますと、家の中から
微かな物音が聞こえる。
誰かが侵入してきたのか？
恐怖で体が硬直する。
しかし、コテツの存在が
私に勇気を与えてくれた。
そっとベッドから降り、
ドアを開ける。
廊下に出ると、
コテツの吠え声が
より大きく聞こえてきた。
音の方向に慎重に
近づいていくと、
カナメの自室として使っていた
部屋の前で
コテツが唸りながら
吠えているのが見えた。
