キクノ
「ふざけないで!
この家の持ち主は私!
私はアンタを招いた
覚えなんてない!
アンタ、不法侵入者よ!」
我慢の限界を超え、
私は叫んだ。
その瞬間、
ウイナの表情が一変した。
ウイナ
「この女、生意気!
さっきから口答えばっかり!
何様のつもりよ、このデブ!
ブサイク!」
ウイナの目に危険な光が宿る。
そして突然、彼女が動いた。
ウイナは私に
タックルを仕掛けてきた。
ウイナは私をデブと
罵ったけれど、実際は
ウイナの方が背も高く、
体も厚い。
予想外の出来事に、
私は反応する暇もなく、
簡単によろけて
倒れ込んでしまった。
私
「やめて!」
叫んだが、
ウイナは聞く耳を持たない。
体勢を立て直す暇もなく、
ウイナは物凄い力で
私の襟首をつかみ、窓の方へと
引き摺って行く。
床はきれいに磨かれた
フローリングで、滑りが良い。
常日頃、綺麗に掃除を
していたのがアダとなり、
私はなすすべもなく窓際へと
追いやられてしまった。