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浮気男に愛犬がブチギレ!衝撃の結末とは… 【5】

 

心臓の鼓動が徐々に早くなり、

何か嫌な予感がした。

 

玄関前まで来て、その予感は

確信に変わった。

間違いなくコテツの声だ!

 

門扉を開けると、

コテツが庭を走り回りながら

ひっきりなしに

吠えたてている姿が

目に飛び込んでくる。

 

どうして室内飼いのコテツが

外に出ているの?

 

しかも、こんな

狂ったような吠え方…。

今までこんな風に吠える

コテツを見たことがない。

何かがおかしい。

とても、とてもおかしい。

 

警察に通報するという考えは

何故か浮かばず、

私はゆっくりと

静かに玄関の扉を開けた。

 

手が少し震えている。

 

深呼吸をして、

できるだけ物音を

立てないように

気をつけながら家に上がる。

息を殺して廊下を進むと、

リビングからくぐもった

笑い声が聞こえてくる。

 

耳を澄ませば、

片方の声は聞き覚えがある。

間違いなくカナメだ。

 

でも、もう一つの声は…

女性の声?

 

カナメが誰かを入れたのだ。

それも女性を。

 

頭の中が真っ白になる。

そんなはずはない。

きっと何か

勘違いをしているんだ。

そう自分に

言い聞かせようとしたけど、

体は震え、

冷や汗が背中を伝う。