最初は半信半疑だったが、
出品してみると
驚くべきことが起こった。
わずか数時間で、いくつかの
商品に入札が殺到したのだ。
特に、カナメが
「幻の限定モデル」
と呼んでいた鉄道模型は、
開始価格の10倍以上の値段で
競り合いが続いていた。
プラモデルの中にも、
生産終了した
希少なものがあり、
それらも次々と高値がつく。
一週間後
オークションが終了。
結果は驚くべきものだった。
プレミア品が
いくつもあったようで、
値段がどんどん
吊り上がっていった。
中には当初の
予想価格の100倍以上で
落札されたものもある。
もちろん、中には
二束三文だったり、
買い手がつかない品も
あったりしたけど、
それらの処分費用を補ってなお
余りあるお金が入って来た。
最終的な売り上げを
計算してみると、私の給料の
半年分以上になっていた。
この予想外の収入に、
私は思わず声を
上げて喜んでしまった(笑)
ゴミとして焼却されるよりは
大事にしてくれる人の手元に
渡った方がいい。
レア商品を思いがけず
手にした人も嬉しいだろう。
人も、物も、
収まるべきところに
おさまったという感じかな。
そして、この予想外の
臨時収入は、私の人生に
思わぬ転機をもたらした。
まるで運命の女神が
微笑んでくれたかのように、
この出来事は私の未来への扉を
開く鍵となった。