夫
「早く気づけばよかった。
ごめんね」
謝られた時、
私も申し訳なくなった。
夫に
八つ当たりしていたのが、
恥ずかしい。
そうだよね…
言うべきは夫じゃない、
義母だわ。
戦うべきも、義母だ。
私は決心した。
翌日は日曜日で、
義母との約束の日でもある。
私は、自宅で
義母が来るのを待った。
もちろん、何もかも、
夫に訴え済みだ。
義母
「さ。お財布と通帳を
出しなさい」
リビングで、
義母はふんぞり返っている。
私は頷き、
封筒をそっと差し出した。
中を確かめる義母が、
ほくほく顔になったのを
確認したとき、
私は立ち上がった。