小言や嫌味なら、
会社でもやっているので、
スルーするくらいは
どうってことはない。
でもなぁ…
お財布どころか、
通帳一式まで
義母に預けるのには、
どうしても抵抗感が
ぬぐえない。
うーん…
やっぱり結婚は
早まったかな。
実家に難ありだもんなあ。
悩み過ぎて、夫に
話しかけられているのを、
完全無視していたみたいだ。
肩をゆすぶられた。
夫
「キヌ子!
…どうしたの?
ぼーっとして。
どこか具合でも悪いの?」
私
「離婚…
しよっか?」
私の頭の中では
つながっていた
話だったけど、
夫にとっては
何の脈絡もなしに、
いきなり突き付けられた
離婚宣言だ。
夫はぎょっとして、
目がこぼれ落ちるんじゃない
かってくらい、
大きく見開かれた。