嫁いびりにウンザリしたので離婚を突きつけると大変な事になった 【10話】

 

うっわあ、

本物のおつぼね様だ。

会社の先輩なんか

目じゃないよ、

こっちは筋金入りの

年季入り。

もはや春日局もびっくりの、

姑局ってなものよ。

私、これに耐えられたら、

会社じゃ怖いものなしに

なれそうな気がする。

すぐに、嫁教育という名の、

実態はまるっきりいびりが

始まった。

休日は決まって義実家に

呼びつけられ、

家事をやらされ、叱られる。

掃除がなっていない、

洗濯がよれている、

食事の支度が遅い。

こんなのは可愛いものだ。

服の色合いまで

口出しされるし、

何より困ったのは

お財布チェック。

義実家通いが始まって

二ヶ月目に、

お財布を見せなさいと

言われた。

義母

「なんでこんな大金を

持ち歩くんですか、

あなたは」

一万二千円で、

大金を持ち歩くとは

恐れ入った話だった。

はした金とは言わないけど、

社会人として、

そのくらいは財布に

常備するのは普通じゃない?

そう思った。

でも、私の考えは

「予想済み」だろうなあ。