ちょうど、後ろには
娘達が来ていた。
二人がくすくす
笑っているのが聞こえた。
義母は、娘達には
気づいていないようで
義母
「最後まで
お高く止まって、
頭がいい女ぶるのかい。
だから大学出の女は
ろくでもないっていうんだ!!
今度の嫁さんは、
高卒の若い子だから、
あの子も
幸せになれるだろう。
何たって、男の子を
生んでくれるんだからね」
得意になって
自爆してくれた。
私はにんまり。
義母の嫌味を録音して、
後で弁護士を通じ
慰謝料請求の予定だったが、
これは想定外の収穫だった。
それからすぐ家を出た。
かねてから目をつけていた
アパートに入居し、
一人暮らしを始めた。
二か月も経たないうちに、
元義母から
電話がかかってきた。
義母
「ちょっと!
子ども達を何とかして!
何なの、あの子達は!」
元義母は大声で毒づいた。
娘の「考え」が
功を奏したらしい。