私の話を聞き終えた娘は、
カノン
「パパ、本当なの?
ママは嘘を言ってはいないのね?」
と夫に向き合った。
カノン
「本当か、嘘か、どっち?」
娘はあくまで冷静な目で夫を、
自分の父親を見つめていた。
ツカサ
「…パパが悪かった。
ママは嘘をついていない」
娘は1度目をつむり、下を向いた。
次に私の目を見てこう言った。
カノン
「わかった。
ママ、離婚しちゃえば?」
私
「え!?」
ツカサ
「えぇ!?」
カノン
「え?」
それぞれの反応に、
それぞれが仰天してしまった。
私
「カノン、いいの?」
ツカサ
「パパがいなくても
平気なのか!?」
カノン
「いいよ。
パパがいなくても、私大丈夫」
あまりにドライな娘の反応に、
親の方が動揺する始末だった。