食事は自分と娘の分だけ。
洗濯だって夫の物はより分けて
残しておいた。
トイレとお風呂の掃除は共同で
使う部分だからしてあげてたけど。
そうしたら、1週間もしないうちに
夫の方に限界が来た。
ツカサ
「おい、最近のお前の
態度は何だ!?
俺はお前に稼ぐ大変さを実感して
欲しくて仕事に出してやったんだ。
それを、たった数万円の小遣い
稼ぎでいい気になってるのか!?」
ツカサ
「小遣い稼ぎが
できるからって、今度は家事まで
放棄しやがって!
調子に乗るのも大概にしろ!
誰のおかげでこれだけ
不自由のない生活を
できると思ってる!」
私は夫ががなり立てるのを
無視して、私と娘が食べた
食事の後片付けに専念した。
ツカサ
「トウ子!
反論できないからって
ダンマリか!?返事くらいしろ!」
そう言って夫は背後から
私に掴みかかろうとしてきた。
振り向いた私は咄嗟に
夫を背負い投げ。
美しい弧を描いて宙を舞う夫。
一瞬の後、碌に受け身も取れずに、
夫は床に
ビターンと打ち付けられた。