私
「本当に非常識だよね…
それで、どうしたの?」
夫
「社長に相談したよ」
今の社長、つまり父だ。
体調が良いときは、
午前中だけ出社する。
その父が、サトルの駐車を
許可したという。
私
「そんな!?
お父さん、
サトルに甘くない!?」
夫
「うーん。俺の立場じゃ、
何とも言えないよ。
社長の裁可は、
社長付き運転手を
兼務するという事になった」
私
「社長付き運転手…
…サトルが」
どこからどう見ても、
こじつけだ。
サトルは、総務課長で、
営業課長でもある。
何なの。
ついでに社長付き
運転課長でも、
新たに創設するわけ?
わず毒づいたら、
夫は笑った。
夫
「キヌ子の
発想は面白いな。
結局は、サトルくんは
表向き社長の運転手も
務めるから、社長用駐車
スペースを
使用して良いという
話になった」
私
「賭けてもいいわ。
あいつ、絶対にお父さんの
運転手なんて、
まじめにやらないと思う。
車を置かせてもらって
あとは知ーらねってやるよ
きっと!!」
夫
「…もうそれやってる」
今度は苦笑いする夫だった。