夫
「え!なんで?
子供を父なし子にする気か?」
私
「あなた、
子供のためになるどころか
害になることしかしていないじゃない。
それで父親ヅラするのは
やめてちょうだい」
夫はそれで黙りこくったので、
私はそのまま通話を切った。
私は離婚の手続きも
夫に会わずに済ませるつもりだった。
でも…
夫
「寂しいんだよ!
せめて会って話してくれよ!」
電話を毎日
かけてくるようになった。
私は適当に聞くフリをして
話を切り上げていたが、
とうとう夫が行動に出た。
私が思う通りに動かないので、
実家に凸して来たのだ。
インターホンが鳴った時、
母は揚げ物をしていたので
私が応対に出た。
モニターを確認しても、
よく顔がわからなかったので、
うっかりドアを開けてしまったのだ。
これが良くなかった。
玄関前に立っていた夫を見て、
【しまった!】と思う間もなく
私に抱き着いてきた。
しばらくぶりに会った夫は
不潔そのものといった感じで
髪は脂ぎっているし、
服もヨレヨレ。なんか臭いし!
私は反射的に、
私
「うぼおおおおおお!」
って変な声を上げてしまった。