夫にぶった切ると、
夫
「スミレが
可哀想じゃないのかよォおお!
父親からひきはなされてぇえええ!」
とか泣き喚いていた。
…ロクデナシの父親なら
いない方がむしろ、
小さな子供のために
なるんじゃないのかな?
私
「感情表現の方法が
泣くしかない赤ちゃんに、
【泣くな!】【出て行け!】
って言い放つ父親がいるほうが
可哀想だと、私は思うけど?」
夫は一瞬詰まって、
夫
「だって眠かったんだよ!
それに、泣いてるのを見るのが
辛かったんだ!
我が子が泣いて、
平気な親なんているかよ!?」
これ、泣き止まない子供に
困ったことの経験があれば、
誰もがカチンとすると思う。
だって、私もそうだから。
私
「母親の私が子供を泣かせたままで
平気でいると思ってたの!?
必死で泣き止ませようとしてるのに
あなたは何も
してくれなかったじゃないの。
そんな人間が何をエッラそうに!」
私の怒気に勘付いたのか、
夫の声は少しトーンダウンした。
夫
「そんなこと言うなよ。
俺だって、
キヌ子が仕事を休んでいる間、
代わりに朝から晩まで
働いていたじゃないか」