二人は、親戚を
頼ったものの、
借りパク騒ぎを起こして
追い出されていた
義母のせいで、
もう誰も
救ってくれなかった。
あちこちをさまよい、
とうとう公園で
寝泊まりし始めた。
夫本人が
泣きついてきたから、
私は知っている。
トウ子
「最後の情けよ。
助けて欲しいなら
離婚して」
マサキ
「…はい」
離婚届にサインさせ、
私の手元に書類が
届いてから、
マサキの給料でも
住めそうな住居を
用意した。
大好きな義母となら
どこでもいいでしょ？
住めば都って
言うじゃない(笑)
もっとも、これだけでは
済ませない。
留守電からパクリ被害者の
数名に連絡して、
居場所を教えてあげた。
借りたものは返すが
世間の常識よ。
連日、みんなに
押しかけられて、
そのたびに
涙の土下座を
しているという。
嫌な事はまとめて
処断して、さっぱりした。
サキトと二人で、
幸せに暮らそう。
邪魔者がいなくなった
あの家で。
