何が何だか、わけが
分からなかった。
でも、お邪魔虫が
自発的に
いなくなってくれて、
私はほっと一安心。
マサキにはだいぶ失望
させられていたけれど、
義母さえ
いなくなってくれれば、
結婚前の優しくて
穏やかな彼に
戻ってくれるのでは?
そんな夢を
見てしまっていた。
マサキは、義母が
出て行った事で
食事が喉を通らないほど
落ち込んだ。
さてどうやって、
立ち直らせようか。
いろいろ考えを
巡らしていた時、
義母が逃げるように
同居を解消した理由が
判明した。
マンション住人
「最近、あの人
見かけなくなったわね」
「本当、良かったわぁ」
女性達が噂していた
「あの人」とは
義母の事で、何と
借りパク常習者
だったのだ!
知らなかった。
実は、義母に
押しかけられてまもなく
あの顔を見たくない
一心で、残業を
しまくっていた
時期があった。
休日出勤も買って出て、
とにかく家を空けた。
お陰で、給料はがんがん
上がったのだけど、
周囲へ気を配るゆとりを
失ってしまっていた。
借りパクが分かったのは、
マンションの住人女性が、
うちへ来て…