
次の日からは、私を
台所から締め出して、
完全に義母仕様の
キッチン構成にされた。
私にも料理は
出してくれるけれど、
たっぷりと
ウンチクを語られ
このメニューがいかに
マサキのお気に入りかを
力説しまくった。
そして、マサキも
にこにこして
マサキ
「そうそう!
お母さんの手料理は
最高だよね!」
義母の言い分を
全面的に認める。
これだから、義母は
どんどんと調子に
乗っていった。
そのうち、マサキも
本性を出して来た。
堂々と母にべったり
し始め、何もかもその指示
通りに動いていた。
マサキ
「ねえ…トウ子。
そろそろ子供作ろうよ」
トウ子
「え…何…急に…」
マサキ
「お母さんが、
そろそろ作りなさいって。
トウ子は最近忙しいけど、
子供が出来れば
家庭に入るだろうって」
トウ子
「は?…何を
考えてるの?」
そんな理由で妊活を
迫られて、喜んで
受け入れる女性がいると
思ったのだろうか?
喧嘩して、しばらく
冷戦状態だった。
転機が訪れたのは、
それからすぐだった。
義母が急に、同居を
解消すると
言い出したのだ。
来た時と同様、
いきなり出て行った。