姑を認知症と決めつける義家族に盛大に復讐してみた 【4話】

 

義母は、病院で入院している

我儘な患者さんと比較せずとも

穏やかで接しやすい人だ。

高い場所の物を取る

という、ちょっとしたことでも

 

 

義母「キヌ子さん、ありがとうね」

 

 

とお礼を言ってくれるような

優しい人だ。

そもそも、義母の動きは

若い人や健康な人と比べて

ゆっくりとしているだけで

身の回りのことなら

時間がかかるものの、

大抵のことは自分でできる。

入浴やお手洗いだって、

自分でこなしていた。

だから、私はいわゆる

「介護」ではなく、

万が一の時に備えて

見守ることにしていた。

これくらいのことなら

義実家のメンバーでもできる、

と思って説明しようとしても

あの人たちは受け付けない。

 

義父

「キヌ子さんは看護師なんだから
 
慣れているだけじゃないか。
 
素人の俺たちじゃ、何かあったら困る」

 

 

夫にしても

 

「キヌ子が介護を担当してくれたほうが
 
父さん達も助かるし、
 
姉さんだって婚活に精を出せる。

お前が仕事を辞めて、
 
母さんの面倒を見てくれると
 
正直、全てが上手くいくんだよな」

 

 

と、呆れた提案をしてきた。

なお、義姉は

40代後半の夫の姉で

50代に既に突入済みだ。

この時の私は

看護学会の発表が控えており、

毎日が多忙を極めていたので

義実家の提案をかわしていた。