私に義母を預けるまでの間、
そして
義父と義姉が帰宅してから
私が義実家を出るまでの
わずかな時間しか彼らの様子を
私が目にすることはない。
それなのに、義母への酷い態度を
何度も何度も目にしている。
義父と義姉は、
義母のことを事あるごとに
認知症、認知症と決めつけるのだが、
医師の診断を仰いだ形跡はない。
夫に尋ねても
夫
「さぁ?
俺はよく知らないけど、
一緒に暮らしてる父さんと姉さんが
認知症だって言うんだから、
そうなんじゃないか?」
と、何とも心許ない。
ちなみに、私一人だけのときは
義母の様子は落ち着いている。
とはいえ、所謂
【まだらボケ】と呼ばれる症状も
世の中には存在し、
赤の他人である私には
比較的きちんとした姿を見せている、
という可能性も否定できない。
しかし、義母が
認知症であってもなくても、
義父や義姉の扱いは
あまりにひどいと言える。
私は医師の診断をきちんと受けるように
義実家の面々に訴えたが、
義姉「そんなお金、
もったいないじゃないの!」
義父
「認知症の診断があろうがなかろうが、
嫁が世話をする内容が
変わるわけじゃないんだ。
必要ない!」
と、一蹴されてしまった。
不当な扱いを受ける時、
義母は誤魔化すように
曖昧に笑みを浮かべているだけだった。