とりあえず私は
私
「ああ。解放の件だけどね。
夫はもう、神様や仏様からも
解放されているのよ。
あなたもいずれわかるわ」
とだけ言って、浮気相手を
家から放り出した。
キョトンとした顔が
ちょっと可愛かったw
そろそろ余命宣告の
半年になろうという時期、
夫の顔色はさらに悪く
土気色になり、メタボ気味だった
体形もだいぶ痩せてスリムと
言えるほどになってきていた。
全く健康的ではないが…。
そんな状態で夫は
夫
「なあ。そろそろだろ?」
私
「何が?」
夫
「お前、いつ死ぬんだよ?
随分しぶといよな」
と宣う。
いくら冷え切った関係とはいえ、
死を目前にした妻
(本人の中では)に
対して言うことだろうか。
夫
「本当に、ババァもお前も
さっさとあの世に行って
くれれば、どれだけ楽か…」
私
「私はいいとして、
お義母さんのことをそんな風に
言うのは止めてって
何度も言ってるでしょ!?」
何かが夫の逆鱗に
触れたのだろう、夫が煽り散らす
口調から急に激高しだした。
夫
「はあ!?何が
【何度も言ってるでしょ】だよ。
この際だから
俺の本音を言ってやるよ。
冥土の土産になァ!
俺の人生最大の失態はお前と
結婚したことだ!
無駄にした俺の時間を、
お前が死ぬことで
償わせてやるんだから、
寧ろ感謝しろよ」