結局、夫は自分の体調よりも
浮気相手と
イチャコラ過ごすことを優先し、
病院できちんとした診断を
受ける機会を逸してしまった。
夫の余命宣告から4ヵ月が
経つかという頃、
我が家に珍客が来た。
名前を聞けば、夫の浮気相手だ。
インターフォンで応答を
済ませようとすると、
どうしても直接話したいという。
仕方なく家にあげた。
見ればスタイルも服のセンスも
悪くはなく、顔は美人というより
愛嬌があって、それが却って
男好きのする感じの女性だった。
真鈴
「突然おじゃまして、
失礼しまァす。
でも、直接奥さんに
言いたいことが
あってきました!」
私
「はあ…」
真鈴
「あの人を今すぐ
解放してください!
好きでもない奥さんに
縛られて生きるなんて、
可哀想です!!」
私
「ちょっと待ってくださいね。
あなた、私が【奥さん】って
認識してるってことですよね?
不倫してるって自覚、
ありますか?」
真鈴
「世間では不倫って
いいますけど!
私たちは純愛です。
結婚してからだって、
運命の相手と巡り合うことだって
あるんですよ。奥さんには
わからないかもしれませんね。」