モラハラ

余命半年と診断されたのは私だと勘違いした夫の末路【4】

 

「ねぇ、聞いてるの?」

「うるせぇな、お前の話なんか

聞く価値もねぇよ!」

 

そこでバシッといい音が鳴る。

「いってぇ!何しやがる

このクソ嫁が!」

 

夫の頭に雑誌が

振り下ろされたのだ。

やったのはもちろん私

…ではない。

義母

「トウ子さんになんて

口の利き方をしてるんだい!?

それが人としての態度か!」

 

義母だ。

夫はスマホに夢中になって、

義母が遊びに来ていたのに

全く気付いていなかったのだ。

義母は目ざとく夫のスマホを

取り上げると、やり取りを見て

また烈火のごとく怒りだした。

 

 

義母

「還暦を過ぎたジジイが

飲み屋の女の子に鼻の下を

伸ばしてるんじゃないよ、

バカタレ!」

と大説教タイムに突入した。

夫は義母にはそこまで

強く出ることができない。

お説教が終わって義母が

部屋から出ていくと、

私に八つ当たりしだした。

 

「ふざけるなよ、おい!

なんでババァが来てるって

黙ってるんだよ!」

「玄関にお義母さんの

靴があったでしょう?

てっきりわかっているかと

思っていたわ」