浮気

夫からの誤爆LINEで離婚騒動に…【13話】

 

ここまで勘違いとすれ違いで

大事になってしまったので、

私は【妊娠なんてしていない】

と夫に告げた。

 

夫の顔は驚きと困惑でいっぱい、

と描いてあった。

 

夫の表情を見れば、

この時まで夫は

私の妊娠を信じ込んでいた

というのが良く分かった。

 

自分の浮気をごまかすために

突拍子もない話を

でっち上げたわけではない。

 

そう確信も持てた。

だから、私も

【例のLINEを浮気相手に
 
充てたものだと勘違いした】

と白状した。

めっちゃ恥ずかしかった。

 

お互いに

【ごめん】【ごめんね】

繰り返すことに。

 

義父はふぅ~とため息をついて

安心して、すっかり冷めた

お茶を啜っていた。

 

問題なのは義母だった。

 

義母

「そ、それじゃあ、赤ちゃんは?
 
私の孫は、一体どこに!?」

 

母親が私だろうが

浮気相手(架空)だろうが、

孫がいればオールオッケーの義母。

 

その姿勢を崩さないことに

夫がまたキレた。

 

「この状況でまだ孫!孫!
 
もう決めた。
 
俺たちに子供が生まれても
 
絶対にクソババアにだけは
 
会わせないからな。
 
キヌ子、帰ろう!」

 

そう言って私の腕を引っ張って

車に連れて行く夫。背後では

 

義母

「そんな我儘許しません!
 
あなた達の子供は私のものよ!」

 

と、義母が絶叫していた。