浮気

夫からの誤爆LINEで離婚騒動に…【4話】

 

「キヌ子、どうした!?

そんなに具合が悪いのか?

今日は一緒に病院に行こう!」

 

どうしたもこうしたも、

お前の浮気のせいじゃー!

と、私は叫びたいのを

必死に抑えた。

 

「大丈夫。
 
目にゴミが入っただけだから」

 

そう言っても、夫は

すぐには引いてくれない。

 

「ストレスかな?誰かに
 
話した方がいいんじゃないか?
 
診察ついでに

お医者さんや看護師さんに

聞いてもらったらどうかな?」

 

…と、しつこい。

私も腹が立って

 

「大丈夫だってば!
 
いいから早く行きなよ。

遅刻するよ!」

 

やや語気荒く、

夫のことを追い出すように

出勤させてしまった。

独りになった私は思案した。

 

このまま夫の浮気に目を

つぶったまま生活を続けるか、

白黒はっきりさせた方がいいのか…。

 

結論は

「白黒つけないと収まらない」だった。

 

こうして私は夫の浮気の

さらなる証拠をつかむため、

しばらく夫を泳がせることにした。

 

まずはスマホのチェック。

 

暗証番号が変更されているかと

思ったけれど、夫の誕生日という

安直な番号のまま。

拍子抜けしてLINEやメールを

チェックしたけれども、

浮気を匂わせるようなやり取りはない。