実は夫、10代の頃から
「釣った魚にエサはやらない」
方式で、付き合って
しばらくするまでは
非常に紳士的な態度を取るが、
すぐに態度を豹変させて
モラハラ気質を
炸裂させるということだった。
私と交際して数カ月経っても
その兆候が
見られなかったから、
友人たちは
「運命の相手と出会って、
ケンヤも変わったんだね」と
安心して見守っていたという。
まあ、本人の気質は
そう易々とは変わらないって
結論に落ち着いた。
社会人サークルの方では、
ケンヤと同じ会社に勤める先輩
女性がいたらしくて、
会社の中で徐々に
噂が浸透したらしい。
夫
「お前!!
離婚の話を
言いふらしたのか!?」
と連絡が入ってわかった。
カンカンになってた
みたいだけど、
別に離婚の話を口外しない
なんて約束してないし。
ケンヤは顔がいいから、
離婚したと知った女性陣が
一瞬色めき立ったそうだけど、
私に対する扱いの
酷さを聞いて、サッと
離れた人が多かったようだ。
それは男性も
同じだったそうで、
ケンヤは職場で浮きがちに。
それでもケンヤと付き合いたい
と交際を申し込んだ女性が
いたそうだが、すぐに破局。
例の社会人サークルの女性から
聞いた話だと、
ケンヤと別れた女性は、
女性
「火のない所に煙は
立たないって本当だね。
もっと周りの話を
良く聞いておけばよかった」
と漏らしていたそうだ。
彼女の言葉に、ごく少数、
私との離婚顛末は話が
盛られていると
思っていた人たちも認識を
改めて
ケンヤから離れたらしい。
何度も思うけど、人の本性って
中々変えることが
できないものなんだね。
私はwebデザインの仕事が今も
コンスタントに入って来るし、
リピーターも増えている。
落ちた体重も戻って、
油断をするとちょいポチャに
なりそうなくらい
食事が美味しい。
少し忙しいけれど時間に融通が
利く仕事なので、両親と再び
仲良く暮らせて幸せだ。
終わり