それでも、ある日
義両親からいつも以上に
酷い言葉を浴びせられて、
家に戻ってから夫の前で
思わず呟いてしまった。
私
「ケンヤの実家、
もうやだ。行きたくない」
これを聞き咎めた夫は、
烈火のごとく怒り出した。
夫
「はあ!?俺の両親のどこが
気に食わないんだよ!
お前が専業主婦として
不出来だから
指導してやってるだけだろ!
なんだその言い種は!」
私
「だからって
言っていいことと悪いこと…」
夫
「嫁なんだから、俺の両親に
尽くすのは当たり前だ!
これだから専業主婦は
非常識なんだよ!
悔しかったらお前も
働いてみるか?
お前みたいなグズ、雇う会社が
あるなんて思えないけどな!」
あまりの剣幕に、
私は心ならずも、
私
「ごめんなさい」
と謝ってしまった。
夫
「身の程を
知るのって大事だぞ」
夫は謝罪の言葉を聞くと途端に
気を良くし、
お風呂に入って行った。
私はケンヤの希望を汲んで
仕事を辞めた。
本当は辞めたくなかった。
でも、もう後の祭りだ。
夫や義両親の言う通り、
私の至らないところを
教え導いてくれているのかも
と、いいように解釈してきた。
でも、今までの積み重ねや、
さっきのように私に手に
職がないことを嘲笑う姿を
目の当たりにしては、いよいよ
考えを改めなくてはいけない。