あくまで他所の
家庭事情なので
どうでもよかったが、
問題は他にあった。
夫
「マナたちをしばらくうちで
預かろうと思ってるんだ」
夫が何を言っているのか
分からなかった。
私は今、マナさんたちを
しばらく家に
来させないでほしいと
お願いしていたのだ。
それなのにその答えが
マナさんたちとの同居である。
私
「私の話聞いてた?」
夫「キヌ子の気持ちも
十分分かってるよ」
私
「じゃぁ、どうして
そんなこと言えるのよ!
もう限界よ!」
私は思わず声を荒げた。
夫
「マナには実家がないんだ。
俺しか頼れる相手がいないのは
キヌ子もわかっているだろう?
キヌ子も同世代のマナがいて
助かることもあるはずだ。
それに食事とかも三人分
増えるだけだろ?
少し大げさなんじゃないのか?」
夫は私の気持ちを
全く分かろうとしてくれない。