義父
「お前の妻は誰だ!?
トウ子ちゃんだろ!?
俺はお前に、妻は大事にしろと
あれほど教えてきたはずだ!
お前はトウ子ちゃんと
結婚するときになんて言った!?
え!?
大事な妻を裏切るなんて、
あり得ん!例えトウ子ちゃんが
許そうとも、
この俺が許さんぞ!」
この年になっても
愛妻家街道まっしぐらな義父。
想像の遥か上を行くレベルで
激高していた。
驚いたのはこの直後。
義父が夫にサッと足払いを
掛けると、畳に夫を組み伏せた。
目を白黒させる夫に、
義父
「お前、言うべきことは?」
夫
「ご、ごめ!ごめんなさい!
許してください!」
義父
「許されようとするな!」
夫
「はいぃぃ…」
義父は夫の首根っこを掴んだまま
体制を変え、
夫は土下座の姿勢を取る。
夫
「すみませんでしたあ!」
けれど、義実家メンバーの興奮は
冷めやらない。
義母
「謝ったからって済まされる
問題じゃないでしょう!?」
義妹
「バレて必死に
謝るくらいなら、初めからやんな!
馬鹿兄貴!」
義兄
「お前、結婚向いてないよ!」
散々に罵倒されつくす夫。
寧ろ私が
口を挟む隙がないくらいだ。