私はその声に聞き覚えは
なかったが、ふと
マサノリの方を見ると
顔を真っ青にして
冷や汗を垂らしている。
その様子からは
どうやら知り合いで
あることが伺えた。
マサノリは言葉を
発せず黙っていたが、
ドアの向こうにいる
女性は続けて
女
「開けないんだったら
今ここで大声で
全てをばらしてやっても
いいんだからね!」
と強い口調で
言っていた。
全てをばらす?
いったい何のこと…?
私にはさっぱり
わからないが、
どうやらマサノリに
とっては深刻な状況で
あるようだ。
女の声に押されて
マサノリはしぶしぶ
玄関のドアを開けた。
するといきなり一人の
女が入ってきて
女
「いつまで待たす
つもりなのよ!」
と怒鳴った。