私
「あなたが休職に入った時、
体も心も疲れていたのは
本当だと思うわ…
だけど、家で
ゴロゴロしているうちに
そのままパチスロにハマって、
今日までズルズル
きちゃったんじゃないの?」
夫
「パ、パチスロは
えっ…と、その…
気晴らしのつもりだったんだ」
私
「今まで一生懸命に
働いてくれたし、お小遣いの範囲で
気晴らしするくらいなら
私だって目をつぶります。
あなた、自分の口座の一つが
残高3桁になるくらいまで
使い込んでいる自覚があるの?」
夫
「それは、元から
入金してない口座で…」
夫の言い訳をアオイは許さない。
アオイ
「私、お父さんの口座に
これまで合わせて
26万円を振り込んでいるのに!
それはどこにやったの!?」
切り詰めた生活をしながら、
結婚資金から切り崩してまで
夫のために
お金を渡していたアオイが、
泣きそうな声で夫に詰め寄る。
夫
「たかが26万くらい…」
と夫は呟いたが、
射るようなアオイの視線に
黙るしかなかった。
このまま貝になられては
話が進まない。
私はテーブルの上に
あるものを並べた。