パートの時間はシフト制だが、
割と従業員同士のやりとりで
変更が割と利く。
私はある日、別のパートさんに
早番と遅番を代わってもらって、
朝、家を出る夫の後をこっそりと
つけてみた。
夫は駅前のパチスロ店に
開店前から並んでいた。
夫の浪費が激しかったのは
これのせいで間違いない。
ただ、客観的な証拠を
押さえるには、私一人では難しい。
パートとはいえ、私はフルタイムで
仕事をしているからだ。
そこで、私は同じ町内に住む
妹に電話をした。
私
「もしもし、お姉ちゃんだけど
ちょっと頼み事があって」
妹
「なに?何?楽しいこと?」
妹は既に旦那さんに
先立たれており、彼が遺した
不動産で十分な収入を得ている。
よって、基本的に日中は
時間がある。そのせいか、
刺激的なことがあると喜ぶのだ。
私
「うちの旦那が、
メンタルクリニックに
行っているって嘘をついて
パチスロに日参してるみたいなの。
申し訳ないけど、
動画や写真に残したりできる?」
妹
「任せて!パチスロは
駅前のあそこで合ってる?」
私
「悪いね。お礼は包むから」
妹
「お金じゃなくて、
アフターヌーンティーに
付き合ってほしい。
おひとり様だと気後れするから」