モラハラ

働けないと同情を誘い娘から金をせびる夫【7】

 

「ねえ、あなた…

またアオイにお金を

送るように言ったんだって?

 

そういうのはやめてって、

前にもお願いしたはずよ」

 

こう尋ねると、前回は

返事をあやふやにしていた夫。

今回は、

 

「隣町のメンタルクリニックに

行っているんだよ。」

 

と、少しためらいがちに答えた。

 

「そうなの?

毎日毎日クリニックなの?」

 

「そうだよ。

話を聞いてもらったり薬を

貰ったりで俺も大変なんだ」

 

「お薬を飲んでいるの?」

 

「そうだ!薬は

かなりの量が出てる!」

 

このあたりから夫の語気が

強くなってきた。

 

「いつ飲んでいるの?

そこのクリニックの診察券は?

領収書はある?

お薬手帳は持って行ってる?」

 

私は矢継ぎ早に聞いてしまった。

これがいけなかったのだろう。

 

「そんなもの!

俺のプライバシーに関わることだ!」

 

と、夫はとうとう怒鳴り始めた。

 

「大事な事じゃないの!

医療控除や高額医療費の申請に

必要でしょ?お金が足りないって、

アオイに出させている額を

考えたら控除の対象に

なるんじゃないの?」

 

私もここで引いたらいけないので、

言い募る。