モラハラ

働けないと同情を誘い娘から金をせびる夫【4】

 

そうなのだ。

 

娘のアオイは先日婚約したばかり。

婚約者の彼と一緒に結婚式や

新婚旅行のためにお金を一生懸命に

貯めているところなのだ

 

「もし、お金が

足りないのであれば、

次からは私に言ってちょうだい。

アオイの邪魔をしないようにね」

 

この話はここで打ち切りになる

…はずだった。

 

相変わらず夫は日中に散歩と称して

どこかに出かけているようだった。

私としては家の中で

腐っているよりは

良いと思っていたのだが…。

 

そのように日常が過ぎていった。

ある時、また

アオイから電話がかかって来た。

 

アオイ

「ねえ、お母さん。

仕送りの額、減らして

もらうことできないかな?」

 

私の目玉と心臓は

飛び出そうだった。

 

「待ってちょうだい。

 

その口ぶりだと、アオイは

まだお父さんに

お金を送ってるってこと?」

 

驚いて少し語気が

強くなってしまったかもしれない。

 

アオイ

「え!?

お母さんは知らなかったの?

だって、お父さんは

「お母さんも知ってるから」

って言うんだもん。

お父さんにはお金を

いつもねだられるから、お母さんと

直接話そうかと思って…」

 

アオイの方もビックリしたような

声を出していた。