私
「最近はよく散歩にも
行っているみたいよ。
…それより、アオイがなぜお父さんの
調子が良くないってわかったの?」
アオイ
「あれ?お父さんから
聞いてない?
休職でお給料が少なくなって、
今月苦しいから少し援助
してくれって電話があったんだよ」
私
「え!
お父さんがそんなことを!?
アオイ、いくら渡したの?」
アオイ
「お父さんの口座に
ちょうど3万円振り込んだよ」
私
「あなた、手取りが
20万あるかないかでしょ?
大丈夫なの?」
アオイ
「私、普段は
節約してるから大丈夫だよ。
貯金に回すお金が減るくらいだし
お父さんにお金を
渡したから生活を切り詰めなきゃっ
てほどじゃないもの」
私はアオイに謝り、電話を切った。
私は夫に対して非常に
腹が立っていた。
私に隠れて娘に
お金の無心をするなど、
私の価値観では受け付けなかった。
その日の夕飯の時に、
私は夫に注意をした。
私
「ねえ。アオイから
電話があったんだけど、
あなた…アオイに送金するように
言ったんですって?」
夫
「ああ、うん…」
と曖昧な返事。
私
「あの子も社会人になって
まだ数年で、手取りもそんなに
多くないのよ?
それに今は結婚資金を貯めている所
なんだから、親の私たちが
負担を掛けちゃダメでしょう」
夫
「ん。わかってる…」