友人
「あいつら、アンタに
復縁を迫るつもりだよ。私は
【知らない。
何年も連絡を取っていない】
ってシラを切っておいたから。
でも、油断はしない
身辺には気をつけなよ」
なるほど。
友人は注意喚起のために
私に連絡をくれたのか。
確かに、元旦那と元義実家の
近況とセットじゃないと
話が通じないもの。
その後はお互いの近況を
報告して、
友人との通話を終えた。
私は飛行機の距離に
転居しているし、住まいも実家と
友人をはじめごく限られた
信用できる人にしか
知らせていない。
落ちぶれた元義実家の
状況を知れて、あースッキリ。
その時はここで
「めでたしめでたし」
になると思っていた。
甘かった。
友人からの注意喚起から半年後、
母から祖父が散歩中に
転んで足を骨折したと
連絡が入った。
私は自他ともに認める
おじいちゃん子で、祖父も
初孫の私をとにかく
可愛がってくれた。
離婚のときに玄関先で
大騒ぎする元義実家の人間に
塩一袋をぶちまけて
追い払ったのも、この祖父だ。
私は居ても立っても
いられなくなり、
一家で実家へ向かった。
これまでは元義実家を警戒して
旅行先で落ち合ったり、
私たちの家に招いたり
していたので、初帰省となる。