さらに驚いて目を丸くする私。
元義母の歓喜の声がキンキンと
響き渡る。
通話を切り上げると、
元夫はドヤ顔をして
私に向き直った。
元夫「トウ子?
俺と母さんの話が
聞こえていただろ?
そういうことだ。
お前とは別れる」
…願ってもない。
元夫と義母のやり取りを聞いて
急激に愛情ゲージがマイナスを
突破した私は、
離婚に異論はなかった。
離婚の話し合いでは
一悶着あった。
婚姻期間中によその女と関係を
持っていたにもかかわらず
元夫
「こっちは不良品を
掴まされたんだぞ!
2年も無駄にさせられた分、
お前が慰謝料を払うのが筋だ!」
と慰謝料の支払いを拒否。
仕方なく弁護士を召還して、
ねじ伏せた。
元義両親はさっさと浮気相手と
夫を入籍をさせたいらしく、
相場より多めの慰謝料を
包んできた。
条件は夫の浮気が原因で
離婚したと口外しないこと、だった。
私は浮気相手への制裁にも
時間差で着手。
そちらにも慰謝料請求をしてやった。
これに元義両親が激怒。
私の実家にも押しかけてやれ
守銭奴だ、やれ根性曲がりだのと
騒いでいたが、あまりにも
うるさくするものだから、
却って夫が浮気をして
私を捨てたと
近所中に広まってしまった。