結局、ちょっとした楽しみは
あるにはあったけど、
地獄の3日間だった。
不倫旅行の追跡なんて
他の人にはおススメしない。
リンカ夫と別れる時に
これからお互い頑張ろうって握手した。
それで家に帰った。
家に帰ってきた夫も
女と遊んで帰って来たなんて
微塵も感じさせず
お土産のお饅頭を渡してきた。
あの地獄の3日間の見返りが
1,000円しない饅頭だなんて
割に合わないよ。
旅行から帰ってきて1週間が過ぎた頃、
気力が回復してきた私は
離婚の申し立てをした。
夫はひどく驚いて取り乱していた。
演技にしか見えなかったけど。
テルヒコ
「どうして?
俺、キヌ子に何か悪いことでもした?
悪い所があれば直すよ!」
…とか、
も~白々しいにも程があるって感じで。
頭に来たから、証拠の写真を
次々に並べてやったの。
それでもなお
テルヒコ
「勘違いだよ!
たまたま出張先が
一緒になってしまっただけなんだよ。
やましいことなんてひとつも…」
…ってしらばっくれるの。
こうなったら【アレ】を
出すときだって判断して、
例の情事の様子の録音を流してやった。