寝静った頃、
暗い部屋を明るくさせながら
光るスマホの画面とバイブ音。
その相手はもちろん義母。
義母
「ヤマモトさんちで
もう孫が
産まれてるっていうよ~
まだ結婚したばかり
だったのに… ねぇ?
ちょっとキヌ子さん!?
聞いてるの!?」
私
「すみません…」
結婚して5年経つが私たちには
子どもはできなかった。
私とリュウジは
子ども好きなこともあって、
2人で子どもが
欲しいと望んでいた。
だからこの頃から2人で
不妊治療に通い始めた。
女医
「異常ありませんね」
私
「そうですか…」
夫
「焦る事はないさ
こればっかりは
授かり物だろう?」
私
「そうだね…」
私もリュウジも不妊に繋がる
異常は見当たらなかった。
女医からは不妊の原因は
身体的なものだけでなく、
精神的なことが
原因のこともある、
と言っていた。
女医
「今後も遠慮せず、
心配なことがあれば
すぐに来てください」
リュウジ・私
「ありがとうございます」
頼れる女医に
少し気持ちは落ち着いた。