『子どもが産めないなんて女失格』と行く度に言ってくる義両親【8話】

 

寝静った頃、

暗い部屋を明るくさせながら

光るスマホの画面とバイブ音。

 

その相手はもちろん義母。

 

義母

「ヤマモトさんちで

もう孫が

産まれてるっていうよ~ 

まだ結婚したばかり

だったのに… ねぇ?

 

ちょっとキヌ子さん!?

聞いてるの!?」

 

「すみません…」

 

結婚して5年経つが私たちには

子どもはできなかった。

 

私とリュウジは

子ども好きなこともあって、

2人で子どもが

欲しいと望んでいた。

 

だからこの頃から2人で

不妊治療に通い始めた。

 

女医

「異常ありませんね」

 

「そうですか…」

 

「焦る事はないさ

こればっかりは

授かり物だろう?」

 

「そうだね…」

 

私もリュウジも不妊に繋がる

異常は見当たらなかった。

 

女医からは不妊の原因は

身体的なものだけでなく、

精神的なことが

原因のこともある、

と言っていた。

 

女医

「今後も遠慮せず、

心配なことがあれば

すぐに来てください」

 

リュウジ・私

「ありがとうございます」

 

頼れる女医に

少し気持ちは落ち着いた。