モラハラ

モラハラ夫にとあるものまねを披露してみた… 【3話】

 

収入の多寡で

マウントを取るということは、

裏返せば

私のほうが高収入と知った時に、

夫が卑屈な態度に

変わりかねないということ。

そんな夫は見たくなかった。

だから私は、夫のモラハラの原因は

私のせいだと自分に言い聞かせて、

ひたすら耐えていた。

夫が収入マウントを

取り出すようになったのは

私の仕事が忙しくなってきた頃。

つまり夫にしてみれば、

私が趣味にかまけているように

見えたのだろう。

夫婦2人の時間があまり

取れなくなってきたことに、

不満を抱いているのかもしれない。

私はそう考えて、

少し時間の使い方を変えるよう努力した。

けれど、私の努力は無意味だった。

夫が変わった原因は、

2人の時間が持てないことでは

なかったからだ。

ソレを知ったのは、偶然だった。

私は販促のために

作家として複数のSNSを

使っているのだが、

それとは別に完全に

個人のアカウントも持っている。

こちらは主に学生時代や

会社勤めをしていた頃の

友人たちとの交流を目的としている。

個人用のアカウントを使用中に

何となく、以前の同僚が

投稿した写真に目が留まった。

仕事仲間で楽しそうに

ボーリングではしゃいでいる姿だった。

いや別に、同僚は特に問題ではない。

チラリと写り込んでいる

人物の方が問題だった。

夫だった。