モラハラ

モラハラ夫にとあるものまねを披露してみた… 【2話】

 

私は、夫に自分の収入について

教えるつもりはなかった。

男性は仕事や収入への

プライドが高い傾向にあるというが、

夫ももれなくその通りだったからだ。

趣味の延長でかなりの金額を

私が稼いでいると知ったら、

毎日あくせく働いている夫が

どう思うのか…。

関係が壊れてしまうのでは、

と怖かったのだ。

そんなだから、夫は私のことを

【趣味に没頭する専業主婦】

だと思い込んでいた。

収入があるとしても、せいぜい

アフィリエイトで発生する

お小遣い程度のものだと捉えていた。

私も自分で負担する生活費以外は、

いずれ購入する

マイホーム資金のためにと

貯金をしており、

贅沢はしていなかった。

家のことや親戚づきあいも

きちんとこなしてきたと自負している。

ところが、ある時を境に

夫の態度が変わっていった。

ことあるごとに

 

 

「専業主婦様はお気楽でいいよな!

碌な稼ぎもないくせに」

 

 

【少し手伝って】と言えば、

 

 

「誰のおかげで

生活できてると思ってるんだ!

稼げないなら家事くらい

完璧にこなすのが当然だろ」

 

 

という風に、

当たりがきつくなってきた。

何度、私の収入を

夫にぶちまけてやろうかと

思ったことか…。

でも踏みとどまってた。

小説の投稿を始めた頃、

閲覧数が上がったり、

感想欄に読者からの

コメントがついたときに

一緒に喜んでくれた

思い出があったから…。

スランプになりそうな時に、

精神的に支えてくれた

記憶があったから…。