義母の作戦を理解した私は
全力で乗っかった。
私
「お義母さんには
言いにくいですけど
…ありません。」
義母
「じゃあ、やっぱりアレも
視野に入れるべきよねぇ…」
とため息をつく義母。
夫は自分そっちのけで
展開される母親と妻の会話が
気になって、通話を
切るに切れない様子。
イオリ
「ア、アレって
何のことだ?
聞こえてないのか!?」
と必死にアピールするものの、
私たちは華麗にスルー。
私
「結婚の誓いを
破ることになるので、
本当は使いたく
なかったんですけどねぇ。
最終手段を
出すときかもですねぇ。」
義母
「でもしっかり
用意しているじゃない。離婚届」
ここで夫が
「ヒッ」
と息を呑む声が聞こえた。
私
「さすがに家事と育児を
すべて丸投げされて
限界が来ていました。
これを出せば少なくとも夫の分の
家事からは解放されますし」
イオリ
「り、離婚!?
ちょっと待てトウ子、
いや待ってください!
話し合おう、じゃない、
話し合いをしましょう!
頼む、聞いてください!!」