私
「私、どうしたら
0点を取れるか試行錯誤して、
とても頑張ったのよ?」
コウキ
「キヌ子、それは…
お前、りこ…りこ…」
言葉が上手く出てこないくらい
動揺しちゃう夫。
採点中の上からな態度は
どこに行った!?
私
「それでいいって私は言ってるのよ。
早く0点を出せばいいのに」
なおも淡々と続ける私。
コウキ
「な…なら、
今日は0点!0点だ!
つ、つまりは離婚だ!」
と叫んで、
部屋に離婚届を取りに行った。
声、上ずってるんですけどォ。
離婚届を持ってきた夫は
大袈裟に息を切らして、
コウキ
「ほら!お望みの離婚届だ!
もう後にはもどれないぞ!」
と、やはり虚勢を張る。
私は粛々と必要事項を記入し、
判を押した。
私の淡々とした様子に
夫はオロオロしだした。
コウキ
「え…。
これを記入したら、
俺たちはもう
夫婦じゃなくなるんだぞ…?
俺と別れて平気なのか?」
そんな夫には取り合わず、
私
「はい。
私は必要事項を埋めたから。
次はあなたの番よ」
と、ボールペンを差し出した。