夫
「すみません、すみません!
失言でした、謝ります!」
私
「それだけ!?」
夫
「仕事が忙しくなって、
ストレスだったんだ!
それでちょっと遊びたくなって、
本当に悪かった。
もうしないから!
本当に反省してる!
だから許してほしい!!
頼む、謝るから!」
大量の塩が撒かれた床に、
塩まみれの頭をこすり付けて
許しを請う夫。
けれど、この程度で許す気なんて
さらさらない。
ショウマのことをあんな風に
邪険に扱った時点で、
答えは決まっていたのだ。
私
「無理無理無理。
離婚は決定事項だよ。
お義父さんもお義母さんも、
お義姉さんもお義兄さんも、
みんな賛成してる。
もちろん、ショウマだって」
義家族も、ショウマも黙って頷く。
妻である私に謝罪はしたものの、
騙して弄んだ浮気相手には一切、
言及していなかったのだ。
当然、彼女の怒りに
火を注いでしまったわけで…