夫「おい、いい加減に…」
しろ、と言いかけて
私の肩に夫が手を置いた。
私
「ぎゃああああああああああ!
出たぁああああ!!」
すかさず私が悲鳴を上げると、
ショウマ
「助けてー!
こわいー!!」
義姉
「息子に浮気現場を
見られた間抜けが出たぞー!」
義母
「我が子に向かって
『こんな子ども知らない』って
言い放てる冷血漢―ッ!」
義父
「妻子を泣かせる
不届きものがぁ!」
義姉夫
「浮気の外泊を出張で
誤魔化せると思った愚か者!」
私の大声に驚いて
固まっている夫に、集まった
全員が罵詈雑言の総攻撃をかけた。
もう、あらん限りの悪口が
夫を貫いていった。
夫
「う、浮気って?
俺、そんなこと、してないし…」
消え入りそうな声で
言い返すのが精一杯の夫。
私はパネル写真の前に
探偵事務所から上がって来た証拠を
ズラリと並べた。