女性
「人違いかしら?
僕、お家の人は?
迷子になっちゃった?」
ショウマ
「あ…っ、ご、ごめんなさい」
こんなやり取りがあったそうだ。
夫は女性と腕を組んでいたのに、
ショウマが声を掛けると
パッと腕を振り払ったとも。
幼い子どもであっても、
その行動に違和感を持ったらしい。
ショウマ
「僕のこと、
知らんぷりしたのは
今日だけじゃないんだ」
私
「どういうこと?」
問い質すと、過去にも2回、夫は
ショウマを無視していたという。
1度目は公園で遊んでいる最中に、
通りがかった夫を見かけた時。
2度目は私の両親と一緒に
ファストフードで
テイクアウトを頼んだ時。
いずれも夫は1人だったという。
「あっちへ行け」と言うでもなく、
本当にショウマがいないかのように
振舞ったという。
家での夫とは態度が
全く違っていて、私や私の両親には
言いだせなかったと
ショウマは教えてくれた。
今回は女性と腕組みを
しているところも
目撃してしまったため、
さすがにある程度
察してしまったようだ。
そしてショウマの中でも飲み込み
きれなくなってしまったと。
私は夫に呆れかえり、腹が立った。
浮気で私の心を傷つけるのは
まだいい。
いや、良くないけど。
許せないのは一人息子の心を
ここまで
ズタボロに引き裂いたことだ。