そして、夫の仕事は
さらに忙しくなった。
休日出勤や出張が増えて、
家を空けることが多くなった。
一方で私とショウマの関係は
良好そのものだった。
ショウマ
「ママ、ママ!今日はね、
ゲームで
レアキャラを捕まえられてね…!」
ショウマ
「ただいまー!ママー!
学校で先生に褒められたよ!」
と、学校での出来事、
お友達と遊んで楽しかったことを
たくさん話してくれる。
それが当たり前になっていた
ある日、ショウマが
沈んだ表情で帰って来た。
私
「お帰り、ショウマ」
ショウマ
「ただいま…」
いつもなら矢継ぎ早に色々な報告を
してくれるのに、
その時は一言挨拶をしただけで
部屋に引き籠ってしまった。
私
「ショウマー?
お夕飯が少し遅くなりそうだから、
おやつ食べておいて」
ショウマ
「ううん、僕、いらない」
私
「ショウマが好きな
チョコ掛けチュロスだよ?」
ショウマ
「うん、いらない。
ママが食べていいよ」
大好物のおやつも拒否する息子に、
私は慌てた。
けれど、今問い詰めてしまうとより
頑なになってしまうかもしれない。
私はその時は普段通りに過ごし、
ショウマの就寝時間前にもう1度、
話をしてみることにした。