小学生になったので、
少しお兄さんとしての自覚を
持たせたいと、私と夫は
これまでよりも少し厳しい指導や
躾をするようにしていた。
そのせいでショウマに
嫌われたのかもしれない。
私
「でも、あの子、私には
今まで通りに接してくるわ」
夫
「うーん…」
私
「もしかしたら、私は今までと
接する時間がさほど
変わっていないのに、あなたは
前よりも一緒にいられる時間が
減ってしまったせいかしら?」
夫
「ああ!それはありえるかも」
実は、夫の勤務先はショウマが
小学校の入学と同じ時期に
吸収合併を経て、
新体制へと移行した。
それまで夫がいた部署は
比較的のんびりとしており、
どんなに遅くても夜の9時には
帰宅できていたのだ。
新体制下では夫は激務の部署に
移動させられ、9時に帰宅できれば
マシな方。
終電ギリギリで帰ってくることも
ザラという状態になってしまった。
当然、その時間には小学1年生の
ショウマはとっくにベッドの中だ。
滅多に接することのない父親が、
急に厳しい態度になったら…。
小学生だったら戸惑うだろうし、
嫌ってしまうのも無理もない。
躾や教育的指導も大切だが、
良好な親子関係が大前提の話だ。