アキノ
「あぁ!お姉さんね!
待ってたのよ〜」
ガチャっとドアが開き、
見知らぬ女性が現れた。
アキノ
「はじめまして〜。
アキノです。ヒロヤの嫁で~す♪」
私
「あ、はじめまして…」
アキノ
「遅いじゃない~
みんな待ちくたびれ
ちゃったよ~何してたの?」
突然の出来事に言葉が出ない。
この態度は…。
アキノ
「ねぇねぇ、お土産は~?」
私
「え?あ、はい…これです」
慌てて用意していた
菓子折りを差し出す。
アキノ
「え~、これだけ?
ケチくさぁ~。
まぁいいけど。あ、そうだ!
お姉さんさぁ、ちょっと
近くのコンビニまで
コーヒー買ってきてくれない~?
みんなの分で5つくらいかなぁ」
私
「え?
でも、今着いたばかりで…」
アキノ
「いいからいいから。
お客さまなんだから、
もっと気を遣ってよ〜」
呆然とする私を尻目に、
アキノは家の中へ消えていった。
コウスケ
「…大丈夫?」
私
「うん…ごめんね。
ちょっと付き合ってくれる?」
アキノに言われるまま、
私たち家族3人でコンビニへ向かう。
車の中で、握りしめた
拳が震えていた。
私
「信じられない。
あの態度、なんなの!?」