私
「えっ…妊娠!?」
朝の気分の悪さで病院に行くと、
妊娠が分かった。
私の驚きに、
医師は優しく微笑んだ。
医師
「おめでとうございます。
もう6週目ですよ」
その夜、コウスケに伝えた。
私
「あのさ…私、妊娠したみたい」
コウスケ
「えっ!マジで!?
やったー!」
飛び上がって喜ぶコウスケを見て、
私も少し嬉しくなった。
でも同時に、胸が締め付けられた。
仕事はどうしよう?
育児なんてできるのかな?
そして…家族って何だろう?
そんな思いを抱えながら、
新しい生活が始まろうとしていた。
妊娠が分かってからの日々は、
あっという間だった。
仕事は在宅に切り替え、
産休までできる限り働いた。
そして、予定日より少し早く、
娘が生まれた。
小さな命を腕に抱いた瞬間、
言葉を失った。
こんなにも愛しい存在が、
私の中にいたなんて。
私
「こんにちは、
よく来てくれたね」
頬を伝う涙が止まらない。
隣でコウスケも、
照れくさそうに目を拭っていた。
育児は大変だったけど、
娘は手のかからない子だった。
夜泣きもほとんどなく、
すくすくと育っていった。
仕事と育児の両立は
想像以上に難しかった。
でも、なんとかやりくりした。
コウスケの支えが大きかった。