浮気

私の勤務先に現れた夫と浮気相手を淡々と追い詰めた結果【14】

 

シンプルなものではあるけれど、

片方のアイテムだけなら

ともかく2つともで同じなのは

偶然ではないかもしれない

と思ったこと。

 

それから、家のニオイ。

 

どんな家庭にも、家の住人は

気づかないけど、

よその家の人間ならすぐに

気づくニオイというものがある。

夫や自宅と同じ匂いを、

私が纏っていたのにも

気づいていたらしい。

 

ニオイについては盲点だった。

そして、夫が家中に

消臭スプレーを振り撒いていた

理由にも合点がいった。

 

最後には夫が独身だと

思っていた。

 

奥様がいたなんて

知らなかったと

涙ながらに謝っていたよ。

 

診察室を出るまでは、

私は「優しい女医さん」の

仮面を脱がない。

 

だから、そっと助け起こして

お帰り頂いた。

 

もちろん、勤務を終えた

私はプライベートモードに突入。

速攻で慰謝料の請求に

踏み切った。

 

既婚者と知らずに

不倫関係になった場合、

慰謝料請求が認められない

可能性があった。

 

だが、彼女の証言で、化粧水の

減りやアクセサリーに

ついて気づくポイントがあった。

 

私は彼女が掘った墓穴を

利用させてもらった。