ユイが生まれてから2週間が経った。
病院から退院し、静かな日々を
過ごしていた。
そんなある日、知らない番号から
メッセージが届いた。
開いてみると、そこには
予想もしなかった人物からの
言葉が綴られていた。
マサナリ
「トウ子、子どもが
生まれたって聞いた。
会わせてくれないか? 」
私は一瞬、息を呑んだ。
マサナリの連絡先は完全に
拒否設定していたはずだ。
まさか、新しい番号を
使ってくるなんて…
返事に迷う。
しかし、ユイの寝顔を見て、
決意を固めた。
私
「この子をあなたに
会わせるつもりはありません」
マサナリ
「なんでだよ!!
俺には権利が…」
私
「あなたに権利なんてないわ。
1年以上も裏切り続けた人に、この子
を会わせるわけにはいかない」
マサナリ
「だから、ごめんって!
もう二度とあんなことはしない。
だから…」
私
「離婚して下さい。
私たちはもう終わりよ。」
マサナリ
「離婚…?」
私
「そう。弁護士とも相談済みよ。
慰謝料、養育費も請求するから。
これ以上連絡しないで。
あとは弁護士を
通して話しましょう。」
そう言って、電話を切った。
少しだけ胸が痛んだ…
けど、これが正しい選択だと
信じてる。
翌日、弁護士と面談した。
弁護士
「では、離婚調停の申立てと
慰謝料、養育費の請求を
進めましょう」
弁護士
「慰謝料の金額ですが、
不貞行為の期間や態様、
あなたの精神的苦痛の程度を
考慮すると…」
具体的な金額を聞いて、少し驚いた。
でも、これは私と
ユイの新しい人生のためだ。